設立趣意・活動目的

設立趣意

「ジャパンコーチズアソシエーション」を設立する目的は、日本におけるスポーツの健全且つ継続的な発展にある。この設立趣意と目的に賛同する指導者を募り、自由闊達なる議論を通じ、スポーツが導く豊かな国づくりに貢献することを目指すものとする。

まず、以下にスポーツの意義を明確にし、その活動の規範とする。

①地域経済の活性化
②教育人材開発
③健康増進

戦後、動乱の復興期を経て、高度経済成長を成し遂げたわが国が今後直面していく課題の解決には、計り知れない困難を有する。しかるに、資源に限りあるわが国においては、優秀な人材の育成が国家の繁栄に結実する、という厳然たる事実がある。

もとより、侍の国である日本において、文武両道の人材が国家を支えてきたことは歴史が証明している。
多様な価値観が混在する現在及び将来において、スポーツが国家を支えるべき人材を輩出することもまた事実である。また、そもそも健康はすべての源。増加の一途をたどる社会保障費の削減という観点からも、スポーツは絶対的な役割を担う。すなわち、わが国が将来にわたり大いなる繁栄を勝ち得るには、スポーツが自律的且つ継続的な発展を続けることが不可欠であり、そのためには経済的な後支えが肝要となる。

こうした時代背景を鑑みれば、スポーツがわが国において果たすべき役割は甚大であり、大いなる可能性が潜在していることを強く理解せねばならない。

我々は自らの行動により、その役割を最大化し、社会的な価値へと昇華させる。
ジャパンコーチズアソシエーションの設立目的は、そのひと言に尽きる。我々は社会的価値を生み出す前提として、完全なる社会性を身に付けねばならない。ゆえに我々は、我々自身を厳格に管理、監督する仕組みを作り、時代に応じた対応を行い、社会における立ち位置を示す。それにより我々自身を守り、健全かつ公正な指導体制を確立する。そして旧来の人治的、属人的な統治から脱却し、法治を前提とする民主的運営を目指すものとする。

活動目的

「指導者が変わり、社会が変わる」

ジャパンコーチズアソシエーション(以下JCA)は、スポーツが抱えるさまざまな問題・課題を指導者の皆様とともに解決し、スポーツの健全な発展及びよりよい社会作りに寄与していく。

日本において、スポーツ活動を行うための環境整備はまだまだ遅れている、と言わざるを得ない。その中で特に大きな課題が、指導者が多大なリスクを背負わされていることだ。

例えば、以下は関係者よりヒアリングした、高校や大学の部活動で生じている問題の一例である。

  • 例1)部員数が200名を超え、施設に限りがあるため全員での練習が不可能。選手をサポートするスタッフは十分な人数がおらず、学生だけの練習で事故が起きる可能性は否めない。また、意欲のある部員とない部員の意識差も大きい。
  • 例2)チームがホームゲームで大きな収益を上げることは許されない。なぜなら、試合の興行権は競技団体が持っているから。そのため、チームの運営資金は選手やOBから徴収する部費のみ。
    そして、部費が集まる銀行口座の名義人は監督やマネージャーなど個人。会計監査を受ける仕組みもなく、社会的信頼性を得ることは難しい。

現状、日本のスポーツの現場では、無給でコーチングを行っているボランティアの指導者が多い。それにも関わらず、何かしらの問題が起きるたびに、彼らはOBや父兄、所属校や団体からの厳しいプレッシャーにさらされる。背負わされる大きなリスクに対し、多くの指導者が相応の報酬や社会的ステータスを得ているとは、残念ながら言えないのが現状だ。

また、社会全体に蔓延する過剰な連帯責任意識も、スポーツの発展を妨げる大きな障壁だ。
例えば選手個人が起こした不祥事によって、チームが体育会から除名され、試合出場の自粛を要求されるようなケース。これは本当に正しいのか。
そもそも、日本は法治国家である。本来、個人の罪は個人が法によって償うもので、人治で判断されてはならない。それにもかかわらず、不祥事を起こした選手の所属するチームが、常に連帯責任を要求される。明らかにおかしい。

このような問題・課題を、どのように解決すればいいのか。例えば、JCAが考える策は以下の通りである。

  • ①活動への参加希望者に対し、チームそして指導者が入部前に指導方針、ガバナンス、不祥事対応などの危機管理体制に関する明確な方針を示す。 選手達はそれらを理解した上で、自己責任でチームに加入する。
  • ②チームは会計監査法人など外部組織と連携し、指導者の財務管理リスクを軽減。そして予測不可能な不祥事に対応するための危機管理体制を整え、常に連絡可能な弁護士、メディアトレーニング講師との関係を構く。

これらの対策がスムーズに行われれば、チームは問題が起きた時でも正しい対応を行うことができ、無用なリスクにさらされることはない。安心・安全な環境を得た指導者はチーム強化や教育に、選手はプレーに専念することができるだろう。

では、なぜこれまで、上記のような問題が放置され続けてきたのか。
理由の一つとして、指導者自身の知識不足、自覚不足がある。
今、日本の多くのスポーツ指導者は自らが置かれた環境を普通と思い込み、そこに閉じこもっている。それどころか、自らが指導する現場に数多くの問題や課題があることに、気づいてさえいない。仮に薄々気づいているとしても、指導者一人ではどうにもならないので諦めている。それが実情と言わざるを得ない。

数々の問題や課題を解決するには、まず指導者自身が課題を自覚し、変わらねばならない。
JCAの役割は、指導者が変わるための「気づき」のきっかけを与え、スポーツの現場を取り巻く諸問題を、ともに解決していくことである。
JCAの会員である指導者は本来、選手を正しい道へと導く存在。JCAが目指すのは、彼らが無用な心労に煩わされることなく、指導に専念できる環境をつくることだ。
選手達は自己責任のもと競技に打ち込み、コーチとともに勝利を目指す。それは優れた教育と人材育成へとつながっていく。そして選手達は永続的にスポーツに関わり、生涯にわたってスポーツを愛し、自身や家族そして周辺の人達を健康へと導いていく。そして、スポーツを核とした健全な社会が形成されるだろう。

指導者が変わり、社会が変わる。

私達JCAはこの理念の実現に向け、活動していく。