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『文武両道を徹底するNCAAの戦略的な取り組み APRに学ぶ』(後編)

APRが低いとポストシーズン試合の出場禁止や罰則が待ち受ける
今季は8チームがポストシーズン出場権を失うことに

*APRとは何か

Academic Progress Rate
APRとは、NCAAが学生アスリートの卒業率を追跡調査するための指標

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APRが低かったために、昨シーズンは17チームがポストシーズン試合の出場権を失った。2019-20年シーズンは8チームが失うことになる。

同時に、NCAAが定めた最低学業成績に届かなかった12大学の20チームが、次のシーズンに罰則を受ける。ポストシーズン試合への出場権を失うほとんどのチームも罰則を受けることになる。18-19年シーズンは12チームが罰則の対象となった。

ポストシーズン試合に出場するためには、APRで930点を達成しなければならない。NCAAが930点を基準としたのは、平均的にこの点数のチームの卒業率が50%だったことによるものだ。さらに、罰則を科されないようにするには、各チームは4年間平均のAPRでも930点を達成する必要がある。

930点以下のチームは、学業に直接結び付くような罰則に直面する可能性がある。学生アスリートがスポーツと学業のバランスが取れるような練習時間の制限や活動期間の削減などが、そこに含まれる。

APRに関する罰則には、3つの段階がある。もし、APRが基準点を下回り続けると、年々より厳しい罰則を受けることになる。

ディビジョン1のアカデミック委員会では、学生アスリートの学業促進のためのプログラムを開発し、実装している。

同委員会は、歴史的黒人大学やリソースの限られた大学が罰則を回避できるよう、特別な基準を設けている。たとえば、明らかな改善が見られ、一般学生の卒業率を上回ることなど。ただし、そのような救済措置は、毎年適用されるわけではない。同委員会は、特別な基準を限定的に使うことで、大学が学業成就に継続的に努力するように仕向けているのだ。

NCAAだけでなく、自治体もリソースの限られた大学が、学生アスリートの学業を支援するのを後押しする。2012年以降、大学が学生アスリートの学位取得のための特別プログラムを開発することを支援する目的で、自治体は1,600万ドル(約17億6千万円)以上を拠出している。

大学は、罰則を適用しないよう求めるケースもあるが、そうした申し出は、NCAAのアカデミック委員会で検討されることになる。

個々のチームへの罰則は、APRスクールデータベースで閲覧可能となっている。

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